ロボット・ドリームズ (2023):映画短評
ロボット・ドリームズ (2023)シンプルな映像で大切なテーマを伝え、泣かせるアニメの真髄
孤独な生活が日常となった者が思いきって“相手”を手に入れる。そんな犬とロボットの友情ドラマは、ほんわか→切なさを経由し、あまりに美しい結末へ着地。アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」が流れた瞬間、号泣必至だ。
誰かを思いやる。その相手の幸せを喜ぶ。そんな純粋なメッセージが、観た後しばらく心に温かく定着する。
80年代NYが舞台で、貿易センタービルのツインタワーが象徴する、失われたものへのノスタルジーも切ないし、何より、セリフなし、シンプルな作画でキャラクターの深い感情を伝えきるアニメの根源を再認識。
アカデミー賞ノミネートの中で、個人的に最も大切な作品となる人も多いのでは?
この短評にはネタバレを含んでいます