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高畑勲監督の『火垂るの墓』今夜放送!作品の魅力に迫る

13回目の放送を迎える『火垂るの墓』
13回目の放送を迎える『火垂るの墓』 - (C) 野坂昭如/新潮社,1988

 今月5日に、肺がんで亡くなった世界的なアニメーション監督の高畑勲さん。代表作の1つである『火垂るの墓』(1988)が今夜「金曜ロードSHOW!」で放送される。公開から30年という歳月を経ても、決して色あせることのない名作だ。

【写真】高畑監督、最後の劇場アニメとなった『かぐや姫の物語』

 第58回直木賞を受賞した野坂昭如さんによる同名の原作を映画化した本作。太平洋戦争末期に、14歳の兄・清太と、4歳の妹・節子が必死に生きようとする姿を描いた。1988年の公開当時は、宮崎駿監督作品の『となりのトトロ』と同時上映されていた。

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 小説は、野坂さんの神戸大空襲の体験をもとにしており、高畑監督の映画版でも戦争の悲惨さを鮮明に描写している。空襲で燃える家や逃げ惑う人々、焼け野原となった町は目をそむけたくなるほど。また、明るく豊かだった兄妹の表情には、しだいに悲しみや怒りが増え作中で節子が流す大粒の涙や、清太がこらえきれずに涙をこぼす様子は観ている者の心を揺さぶる。

画像テキスト
節子と清太 - (C) 野坂昭如/新潮社,1988

 「金曜ロードSHOW!」では、『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『ホーホケキョ となりの山田くん』『かぐや姫の物語』など、スタジオジブリ作品として公開された高畑監督の長編映画を長年にわたって放送してきた。『火垂るの墓』にいたっては、過去に12回放送。戦後70年にあたる2015年には終戦の日の前日の8月14日に放送されており、番組は高畑監督の訃報をうけ、哀悼の思いと感謝の気持ちを込めて、急遽放送することを6日に発表した。

 「火垂るの墓」は、2005年に松嶋菜々子井上真央が出演し、スペシャルドラマとして実写化されているほか、2008年には、母親役に松田聖子を迎え、日向寺太郎監督により実写映画化もされているなど、語り継がれるべき作品の1つとなっている。(編集部・梅山富美子)

『火垂るの墓』は日本テレビ系にて4月13日夜9:00より放送

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