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広瀬すず主演・坂元裕二脚本の新ドラマ「anone」をイチ早く観てきた!

ベリーショートで新境地に挑む広瀬すず
ベリーショートで新境地に挑む広瀬すず - (C)日本テレビ

 女優の広瀬すずが主演を務め、「Mother」「カルテット」などの秀作ドラマを生んできた坂元裕二が脚本を手掛けた新ドラマ「anone」(日本テレビ系・毎週水曜夜10:00~)の第1話試写会が行われ、1月10日の放送スタートに先駆け一部内容が明らかになった。ベリーショートにキャップを被り、ジーパン姿でスケボーを駆る少女。無口で伏し目がちながらもボーイッシュな躍動感を見せる広瀬の佇まいは、ファンにとって新鮮に映るかもしれないが、幸せは程遠く、残酷な過去の出来事が、第1話から矢のように降りかかる。(文:坂田正樹)

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 ネタバレを避け大筋を言えば、ある“犯罪”をきっかけに、通称“ハズレ”こと辻沢ハリカ(広瀬)をはじめ、つぎはぎだらけの人間たちが「柘(つげ)」という町に吸い寄せられてくる、というお話。「ウソから出たマコト」という言葉があるように、全てが“ニセモノ”から始まった関係が、やがて“真実”の人間愛に目覚めていくという、素敵なゴールが用意されていると(勝手に)信じているので、ヒリヒリするような坂元節も受けて立とう思っていたが、第1話のフタを開けてみたら、予想以上に明るい世界観に少々驚いた。

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「Mother」「Woman」などの坂元作品に出演してきたベテラン、田中裕子はさすがの貫禄(右)(C)日本テレビ

 次屋尚プロデューサーいわく、「『Mother』(2010)、『Woman』(2013)に続く日テレならではの坂元作品第3弾として、物語性を重視したい」ということだが、第1話に限っていえば、「カルテット」(2017・TBS系)を彷彿させる軽妙なセリフの応酬や、ファンタジックな回想シーンが盛り込まれ、脇役陣の暴走や軽妙なボケとツッコミがコミカルなサスペンスを生み出し、まるで内田けんじ監督の映画『鍵泥棒のメソッド』(2012)を観ているような錯覚に陥った。

 広瀬演じるハズレを取り巻く環境も意外なほど軽やかで、(ちょっと特殊な)清掃のアルバイトで生計を立て、ネットカフェを寝ぐらにしながらも、友人2人と猫1匹に囲まれ、チャットゲームで知り合った男の子と会話を楽しみ、身寄りがない中でもその日その日を満喫していたりする。そして時折、昔を回想するハズレは、祖母と2人で暮らした幸せな日々、絵本に出てくるような森のツリーハウスを頭にめぐらせ、思い出を噛みしめるのだ。

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コメディリリーフ的なポジションを担う阿部サダヲ&小林聡美(C)日本テレビ

 筋書きだけを追うと、身寄りはないが、それなりにたくましく生きている少女の物語。ところが、やっぱりそこは、坂元節。ある大人の無情な陰口によって物語は一気に変調し、全ての“幸せ”メッキがポロポロと剥がされていく。「ツリーハウスは心の支え、わたしの居場所、大切な思い出……」。美しい記憶だけがハズレをこの世に引き止める財産だったが、彼女の目に宿る深い孤独、そして“ハズレ”と呼ばれ続けた本当のワケが次第に明かされていく。第1話で急転直下のこの展開、この先、ハズレをどんな不幸が待ち構えているのか、何が“ニセモノ”で、何が“真実”なのか、人間の深層をあぶり出し、人間関係を複雑にこじらせながら、やがて苦難の向こうに光が射す、という坂元ならではの展開は、第1話を観る限り、健在、いや、さらにエスカレートしていくと予測する。

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「それでも、生きてゆく」(2011)、「最高の離婚」(2013)などの坂元作品で主演を果たしてきた瑛太の役どころは……?(C)日本テレビ

 次屋プロデューサーの証言によれば、広瀬は当初、「かなり気負っていた」そうだが、芸達者なベテラン俳優の力を借りて、徐々に自然体でハズレを演じられるようになったという。大金を隠し持つ謎のおばさん・林田亜乃音を演じる田中裕子は、奇妙な中に優しさを宿す本ドラマの精神的支柱。死生観で意気投合したキャリアウーマンの青羽るい子役の小林聡美とカレーショップ店長・持本舵役の阿部サダヲは、重くなりがちな物語に風を送るコメディリリーフ的な役割を担う。第1話では一瞬しか登場しない瑛太の役どころは、犯罪の匂いを漂わせるも全くの謎。気になるのはハズレのチャット相手だが、同世代のイケメン俳優のサプライズがあるのだろうか?

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