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浅野忠信、スコセッシ『沈黙』はアカデミー賞いける!全ては神しだい?

会見に臨んだ浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形
会見に臨んだ浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形

 俳優の浅野忠信が12日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で行われた映画『沈黙-サイレンス-』記者会見に窪塚洋介イッセー尾形らと出席。“アカデミー賞最有力候補”との呼び声高い本作について浅野は「もう、アカデミー賞(ノミネート作品)に選ばれていると思っています。選ばれていないのであれば、神さまが審査員に余計なことをしゃべっているんだろうな」とジョークを飛ばして会場を沸かせた。

【写真】『沈黙』記者会見ギャラリー

 遠藤周作の小説「沈黙」を巨匠マーティン・スコセッシ監督が28年の歳月をかけて映画化した本作。舞台は17世紀、江戸初期の長崎。激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師(リーアム・ニーソン)の真実を確かめようと日本に渡った若きポルトガル人宣教師(アンドリュー・ガーフィールド)が目撃した隠れキリシタンの苦悩と惨状を通して、人間にとって本当に大切なものが何かを問いかける歴史的大作。

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 劇中で奉行所の通辞(通訳)を演じた浅野は、「こんばんは。わたしはあまり英語ができないくせに通訳の役をやっているんですが、今日は隣に通訳がいるので日本語で話させてもらいます」と流ちょうな英語を、途中から日本語に切り替えてあいさつ。

 「マーティン・スコセッシ監督に出会えて大きく成長することができました」と喜ぶ浅野は、「オーディションの時も楽しみながらじっくり見てくれたし、撮影中も押さえつけることなく自由にさせてくれたので、現場に行くのが毎日楽しかったです」とスコセッシ流演出を振り返り笑顔。自身の役について、「悪役と受け取っていなかったので、とても共感して演じていました」と語ると、通辞は簡単に「悪役」とわけられるようなわかりやすいポジションにいないことを挙げ、「漫才のボケやツッコミで言うと、“巧みなツッコミを持っている人”と考えるようにしていました」と独自の感性で役に向き合ったことも打ち明けた。

 そして、役づくりのために「原作を読まないようにした」とも。最初に台本を読みこみ、原作を読むと自分の中で上手くキャラクターが創造できなくなると通辞のストーリーを自作。それでも納得がいかなかったときに初めて原作を開いたそうだが、「あまりにも自分が考えていた話と違っていた」ため、結局は台本に戻って読み込みに徹したのだとか。スコセッシ監督も舌を巻く通辞誕生の秘話は、記者陣を深くうなずかせた。(取材/錦怜那)

映画『沈黙-サイレンス-』は1月21日より全国公開

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