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今年のオスカー有力2作品に出演する注目の歌手とは?

女優としても活躍するジャネル・モナエ
女優としても活躍するジャネル・モナエ

 オスカー有力候補といわれる話題作『ムーンライト』に出演している歌手ジャネル・モナエが、NASA(アメリカ航空宇宙局)の躍進を支えた3人の黒人女性の実話を基にした映画『ヒデン・フィギュアーズ(原題) / Hidden Figures』について、昨年12月20日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

【写真】ブラピ製作!アカデミー賞有力候補『ムーンライト』

 1960年代を舞台に、地球周回軌道の飛行を達成した初のアメリカ人宇宙飛行士、ジョン・グレンの功績を支えたNASAで働く3人の黒人女性キャサリン(タラジ・P・ヘンソン)、ドロシー(オクタヴィア・スペンサー)、メアリー(ジャネル)の活躍を描いたドラマ。芸能ジャーナリストたちによる団体「インターナショナル・プレス・アカデミー」が毎年発表しているサテライト・アワードの作品賞、全米脚本家組合(WGA)賞の脚色賞にもノミネートされている、オスカー候補の注目作だ。

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 アメリカの歴史の中で重要な役割を果たしたメアリーについてジャネルは「残念ながら、今作の脚本を読むまで彼女のことを知らなかったの。実際には、彼女を含めたヒューマン・コンピューターと呼ばれていたキャサリンやドロシーのことさえも知らなかった。彼女たちは、初のアメリカ人宇宙飛行士のために一生懸命数式を解いていたの。脚本を読んで彼女たちが実在することを知って、今後、子どもたちが真のアメリカのヒーローである彼女たちを知らずに育たないように、責任を持って演じたわ」と真剣なまなざしで答えた。

 一流の歌手として活躍してきたジャネルの出演経緯は「実はあまり知られていないけれど、わたしはニューヨークでアメリカン・ミュージカル・アンド・ドラマティック・アカデミーに通っていたの。(カンザスの)高校時代も国際演劇を学んだり、アカペラ聖歌隊に所属したり、地方の劇場で舞台用の短編を執筆したこともあるわ。だから、わたしはずっと女優と歌手の両方をやってきて、個人的にはそのどちらでもないと思う。あくまで、まだ伝えられていない作品や話を、アーティストとして伝えているだけ」と自身のスタンスを語った。

 メアリーとはどんな人物か。「彼女は今作に登場する実在の3人の中では、最も若い女性。彼女は若い革新的なグループに属して、黒人差別のあった時代に人種差別や性差別などを許し、若者の目標を妨げたりすることを、後ろで怠けて座って見過ごすようなタイプではなかったの。彼女は、誰もが平等にアメリカンドリームを持つ権利があることを信じていたから」と答え、ある意味彼女はファイターだったとも語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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