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『靖国』上映中止は日本の危機!田原総一朗、筑紫哲也も危惧

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李纓監督(左)、田原総一郎(右)
李纓監督(左)、田原総一郎(右)

 10日、参議院議員会館で「映画『靖国 YASUKUNI』への政治圧力・上映中止に抗議する緊急記者会見」が行われ、リ・イン監督をはじめ、田原総一朗、映画監督の是枝裕和ら10数名のジャーナリスト、メディア関係者が出席。それぞれの立場から今回の事態に対し、発言とアピールをした。【関連写真はこちら】

 今回の記者会見で特に問題視されたのは、稲田朋美衆院議員や有村治子参院議員によって映画の出演者に、調査を名目に接触し、彼らにも圧力をかけた可能性が指摘されている。また、本作が文化庁の助成金を受けて製作したことに議員が介入して来たことには、文化を政治で支配するにほかならないとこの記者会見の呼びかけ人らは、はっきりと不快感を示した。

 出演者への圧力について、リ・イン監督は「わたしはたび重なる説得とコミニュケーションにより出演者に出演の了解を得ているにもかかわらず、なぜか出演者は出演を承諾した覚えがなく、出演部分をカットするよう要請している……と議員が発言したのが納得できない」と静かに語った。

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 「もし本当の調査ならば、こちらにも接触するべき。別の意図があるのではないか」と語るリ・イン監督。デリケートな題材だけに、公開前からある程度の混乱は予想していたがこれほどの急展開には「わたしにはまだまだ不思議。特に議員試写の後に急速に物事が変化したことが理解しづらくビックリしています」と怒り以前に戸惑いが大きい様子だった。

 一方、出席者たちからは一部の政治家の見解が、映画の上映中止につながってしまう現在の日本の社会構造に対し、危機感を募らせる発言が次々と飛び出した。ジャーナリストの田原総一朗は「上映を断念した映画館を責める声もあるが、それでは解決にならない。映画館が悪いわけではなく、その上の会社、そのまた上の会社が決めたことで、その構造自体が問題」と指摘。また、会見に出席できなかった筑紫哲也は文章で、「あらゆる観点から照らしても国会議員は鈍感すぎる。この『靖国 YASUKUNI』の件では彼らの大好きな国益を自らが損なっている」と議員らの一連の行動を厳しく非難した。今回の『靖国 YASUKUNI』上映中止の問題が、単に「表現の自由」という側面からだけでは議論し切れないことがうかがえた。

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 つい「誰が悪いのか?」という犯人探しに終始してしまいがちな今回の上映中止だが、「仮に抗議があるとしても、それは上映後に起こるべきリアクション」という是枝監督の言葉が示すとおり、まずは映画が上映されなければ何も始まらないという点が今回の緊急会見の最も重要なアピールとなった。そこから生まれるはずの議論の芽を、事なかれ主義で刈り取ってしまって本当に良いのか。映画『靖国 YASUKUNI』上映中止という事態によって、「周りの空気を読み過ぎる」あまりに、沈黙を選んでしまう今の日本の危機的状況が問い直されているようだ。

映画『靖国 YASUKUNI』オフィシャルサイト yasukuni-movie.com

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