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映画ライターがオススメする『スター・トレック』特集第一回:未来のスターが体現する新たな宇宙空間

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『スター・トレック』シリーズって、マニアックな世界だからなあ」と敬遠しているアナタ、ちょっと待った! 最新作映画『スター・トレック』はまったく新しい第1章となる作品。それは共感せずにはいら.れない青春劇であり、同時にワクワクさせてくれるアドベンチャー作品なのだ。その鍵を握る注目の新星クリス・パイン! J・J・エイブラムス監督の手腕ともども、要チェックだ!


相馬学プロフィール

フリーライター歴10数年。
「ぴあ」「GLAMOROUS」「SCREEN」「DVD&ビデオでーた」やウェブ「日経トレンディネット」等で映画周辺の記事を執筆中。アクションとスリラーをこよなく愛する。初夏はSF大作めじろ押しでワクワクしてます!


新カークの役割は、まるでルーク・スカイウォーカー?

エイブラムス監督がクリスの肩をなでなで

エイブラムス監督がクリスの肩をなでなで

『スター・トレック』の新作ができると聞いたときは、正直「ふーん」程度の感想しか持たなかった。長い歴史を持つ『スター・トレック』シリーズにはマニアックなファンがおり、最近の劇場用作品は明らかにイチゲンさんお断り的な内容。それゆえ新作が作られると聞いてもときめかなかった……というのが正直なところだ。

しかし、ネットにアップされた予告編を見て考えが一変した。何か違うぞ。後にUSSエンタープライズのキャプテンとなるジェームズ・T・カークの若き日の冒険を描いた作品とは聞いていた。確かにシリーズの要素はあるようだが、一方でケンカするわ、エッチするわ、バイクを乗りまわすわで、今までのカークのイメージとはまるで違う。これって青春映画か!?

にわかに興味がわいてきたので、エイブラムス監督を直撃してみると「いやー、僕自身『スター・トレック』のマニアックな世界にはなじめなかったから、誰でも楽しめる世界を作ろうと思ったんだ」という答えが返ってきた。映画『スター・ウォーズ』シリーズの大ファンだったというエイブラムス監督は、その第1作目のような、誰もがときめく宇宙の冒険を描きたかったと語る。それを体現するルーク・スカイウォーカー的な役割としてカークを設定したわけだ。そして、この重責を担う役者としてカークに大抜てきされたのがクリス。エイブラムス監督が未来のスターと絶賛する逸材だ。『スター・トレック』に若き日のマーロン・ブランドや、故ジェームズ・ディーンを思わせる反逆児的なにおいを加えたのは、彼が発する存在感だったのかもしれない。

クリス、ビシッと決めポーズ!

クリス、ビシッと決めポーズ!

「この映画でのカークの気持ちは、14歳以上なら誰でもわかるんじゃないかな。すべてが気に入らなくて、ケンカするし、酒を飲む。そしてナンパだけは一生懸命だ」と以前ブラッド・ピットも受賞経験のある明日のスター賞に輝いたことのある新進スター、クリスは笑って語る。興味深いのは、「役作りはさほど必要なかった」という発言だ。「誰でも勇気を持って最初の一歩を踏み出さなきゃならないときがある。僕にとって、それは熱狂的なファンを持つ『スター・トレック』シリーズの主人公カークを演じることだった。宇宙への第一歩を踏み出すカークと同じ気持ちだったのさ」とのことだ。

最初の一歩を踏み出すという点では、『スター・トレック』初心者にもあてはまるかもしれないが、クリスはエイブラムス監督と組み、その間口をグッと広げてくれたのだ。つまり、誰でも共感を抱けるカークの物語であるということ。今や筆者は、このシリーズの新章に、そしてクリスのカーク像に、とてつもなくワクワクしている。


クリスは、単なる二枚目には終わらないぜ!

『プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング』で本格映画デビュー!『ラッキー・ガール』のロサンゼルス・プレミア時のクリスとリンジー

ポップ・カルチャーのアイコン、カーク役で注目を集めているクリス。本格的な映画デビュー作となった映画『プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング』では、アン・ハサウェイふんするヒロインのフィアンセ候補に。さらに映画『ラッキー・ガール』では強運のツキまくりのヒロイン、リンジー・ローハンとチュウしたことでツキまくる、彼女の恋のお相手を演じた。ここまでは、まだヒロインを引き立てるイケメン俳優的な印象が強かったが、続く映画『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』ではそんなイメージを覆すキャラクターとして登場。クリスはネオナチを信奉する殺し屋3兄弟の一人にふんし、むやみに銃をブッ放すクレージーな暴走男に成り切っているのだ。ルックスに頼らない、手ごわいヤツ。人畜無害の二枚目スターには終わらないトンがった個性。これは今後も注目に値する。


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