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その1:『マンダレイ』ラース・フォントリアー

この人の話を聞きたい

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~この人の話を聞きたい~【その1:ラース・フォントリアー】

--この映画についてですが、すばらしい映画です。でも奴隷制度や人種差別がテーマの映画を作ろうと思われたのは、どうしてだったのでしょうか?

 

『ドッグヴィル』から始まる3部作を計画したが、それはアメリカの少し下層階級を描くものだった。もちろんそこで黒人社会を避けて通ることはできない。

 

-この映画を作ることに恐れはなかったですか?アメリカ人の反応とか、批判といったことに恐れは感じませんでしたか?

 

それはないね。みんな僕がアメリカに行ったことがないのは知っているし、この映画は僕自身が持つたくさんの情報を基にしたものだ。それに正直なところ、これは僕が政治的なことをどう捉えているか、僕の概念を描いたものだ。だから間違っている可能性もある。でもそれが僕の映画の作り方なんだ。批判されることを心配すべきではないだろう。

--実際に議論を呼ぶような映画を作るのがお好きですか?

 

そうだね、僕は問題を提示できるという感覚が好きなんだ。それにかなり以前に我々がすでに答に同意した問題をまた取り上げるのはいいことでもある。多くの人の関心が薄くなっていくし、人間の感覚はマヒするものでもあるからね。だから繰り返して問題を提示していくのはいいことじゃないかな。この映画から答を導き出すのは難しいし、僕は問題をたくさん提示しているだけなんだ。そこに僕は満足している。

 

--今回はグレース役がニコール・キッドマンからブライス・ダラス・ハワードに変わりましたが、どのようにその決定を下されたのでしょう?非常に重要な役を交代する人間を見つけるのは簡単なことでしたか?

 

簡単ではなかった。これはニコールのために書いた映画だからね。だがスケジュールが合わなかったんだ。それで、できるだけニコールとはかけ離れた女優を選ぼうとした。実物も非常に若く、映画の中でも若くて、ナイーブで、しかも集中力のある女優が必要だった。ブライスは非常に良い仕事をしてくれたと思う。

--彼女はよくやったと思います。彼女のことは『ヴィレッジ』でご覧になったのですか?

 

いや、『ヴィレッジ』はまだ製作されていなかった。彼女を見たのは僕がキャスティングしている時だった。

 

--では、彼女を発見されたわけですね。

 

そうではなくて、いろいろなキャスティングを検討していただけだ。だが彼女を見た時、ハッとしたのは確かだ。

 

--ヌードや、かなり大胆なシーンを演じなくてはならなかったわけですが、彼女に戸惑いはあったのでしょうか?

 

お互いに合意していたし、それはこの役に含まれているものだった。もちろん彼女が諸手を上げて喜んだとは思わないが、彼女はちゃんと仕事としてこなしてくれた。


 

--もうすでに3作目を考えていらっしゃいますか?

 

考えてはいたが、再検討している最中で、3作目は少し遅れると思う。僕はリラックスするために、小規模のデンマーク映画を作るつもりなんだ。少し休みたい、デンマーク映画でね。

 

--この映画はご自分にとっては難しかったのでしょうか?作るのが難しい映画でしたか?

 

いや、難しい映画ではなかった。自分の映画をどうしたいかは常にハッキリしているからね。だから難しいとは言えない。それはいいのだが、規模としては大きな映画だった。だから小さな、小品といえる作品で少しリラックスしたい。母国語を使った映画でね。

IFC Films/Photofest//MediaVast Japan

 

 

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