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杉咲花、子役・桑名桃李に“花”呼び提案するも却下「それはちょっとできないです」

小野花梨、宮沢氷魚、杉咲花、志尊淳、桑名桃李、成島出監督
小野花梨、宮沢氷魚、杉咲花、志尊淳、桑名桃李、成島出監督

 杉咲花が1日、都内で行われた映画『52ヘルツのクジラたち』の初日舞台あいさつに子役の桑名桃李と登壇し、役づくりにまつわるエピソードを明かした。この日は、志尊淳宮沢氷魚小野花梨成島出監督も出席した。

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 本作は、『八日目の蝉』などの成島監督による、町田そのこの小説の映画化。家族に虐待された過去を引きずる貴瑚(杉咲)は、かつての自分と似た環境にいる少年・ムシ(桑名)と出会い、一緒に暮らすようになる。そんな中、貴瑚はかつて自分を救い出してくれた安吾(志尊)との日々を思い出す。

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 公開初日を迎えた杉咲は、約1年半前に成島監督と初対面してからクランクアップまでの「骨の折れる日々でした」という道のりを思い返しつつ、「感慨深いです」としみじみ。

 志尊は「命を懸けて向き合わないとできない作品でしたので、今日、皆さんに観ていただくことができてよかったなと思っています」と安どの表情。また、入念にリハーサルをする成島監督の現場を振り返った志尊は、居酒屋のシーンで入店して着席したとき、成島監督から「ちょっと待って。なんでここに座ったの?」と質問されたことを挙げ、「あっ、物づくりはそういうところから作っていくべきだよな……とすごく身が引き締まる思いで、緊張感を持ってリハーサルをやれた期間は貴重な体験でした」と感謝の思いも口にした。

 桑名との撮影について杉咲は、劇中での関係性から「毎日、朝会ったときにハグするのはどう? と提案したら『いいよ』と言ってくれたので、それを続けました」と語る一方、「敬語をやめてもいいし、“花”と呼んでもいいよ」という提案は「それはちょっとできないです」と却下されたことを打ち明け、会場の笑いを誘う。しかしその後、「『花って呼んでいい?』と聞いてくれた日があって、気づいたら敬語も外れていて、一緒に過ごした時間が心を解放してくれたのかな? と思うと本当にうれしかったです」と笑みをこぼした。

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 最後に杉咲は「すがすがしく『やり切った!』と手放しでは思っていません。きっと議論が起こると想像していますし、皆様の声を真摯(しんし)に受け止めていきたいと思っています」と穏やかな声で強い意志を示す。続けて、「わたしはこの作品が時代の中で乗り越えられる作品になってほしいと思います。将来、この作品を観返したときに『まだこういう悲劇が描かれていた時代があったのか』と人々に思われてほしくて、そのためにこの作品が作られたと信じています」と期待を込める。そして、「『どうか諦めないで人と関わろうとしてほしい』という作品に含まれているメッセージを大切に受け止めたいと思っていますし、責任を持って皆様に今日届けに来ました」と呼びかけた。(錦怜那)

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