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ギレルモ・デル・トロ、今もスタジオから拒否される日々…映画作りは「クソのサンドイッチを食べるようなもの」

映画業界の現状を飾らぬ言葉で明かしたギレルモ・デル・トロ監督
映画業界の現状を飾らぬ言葉で明かしたギレルモ・デル・トロ監督 - Amanda Edwards / WireImage / Getty Images

 映画『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』『シェイプ・オブ・ウォーター』をはじめ数々の代表作を持つギレルモ・デル・トロ監督だが、今も持ち込み企画をスタジオに拒否される日々を送っている。現在フランスで開催中のアヌシー国際アニメーション映画祭で自ら語ったと The Hollywood Reporter が伝えた。

【画像】『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』はこうして作られた!メイキング本の中身

 アカデミー賞では『シェイプ・オブ・ウォーター』で作品賞と監督賞、『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』で長編アニメ映画賞を獲得し、名実共にトップ監督といえるデル・トロでさえ、自分が語りたいと思う物語を世に送り出すのは非常に困難なのだという。「(映画スタジオは)次々にクソを生み出し、アートを破壊することに力を注いでいる。彼らは今でも僕に『ノー』と言うよ。彼らは過去2か月で僕のプロジェクトのうち5つに『ノー』と言った」と打ち明ける。

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 映画制作を志す学生たちに向け、「映画作りは、“クソのサンドイッチ”を食べるようなものだ。常に“クソ”で、本当に時々“自分のパン”に少し多めにありつける」とざっくらばんに現実を伝えたデル・トロ監督。「あなたたちの努力に対する生産性の割合はいらだたしいほど低いままだろう。(企画を実現するのは)いらだたしいほど難しく、時間がかかるだろう。そして常にアホ共に遭遇することになるだろう。だけど、自分が語りたい物語を信じ、それを買いたいという人が現れるまで待つんだ」と語り掛けた。

 デル・トロ監督の次回作は、ノーベル賞作家カズオ・イシグロの小説「忘れられた巨人」のアニメーション映画化だ。『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』に続いてストリーミングサービス大手Netflixの下で手掛ける。「僕にとってアニメーションは最も純粋なアートの形態」「ストップモーションは他の表現手段にはできないようなやり方で、静脈注射のように人々の感情に直接訴えかけることができる」と熱く語るデル・トロ監督は、以降もアニメーション作品を主に手掛けていくつもりだという。「やりたい実写映画も2~3本あるが、多くはない。それ以降は、アニメーションだけをやりたい。それがプランだ」と明かしていた。(編集部・市川遥)

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