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橋本環奈、なぜ実写化が多いのか?自己分析&ポリシーとは

実写化に愛される橋本環奈。
実写化に愛される橋本環奈。 - 写真:杉映貴子

 ドラマ、映画と映像作品に引っ張りだこの女優・橋本環奈。なかでも人気漫画の実写化作品では、二次元のキャラクターを絶妙のバランスで体現し、原作ファンからも賞賛される安定感を見せている。人気漫画を実写化した映画『バイオレンスアクション』でも、愛らしいルックスの裏で、切れ者の殺し屋というキャラクターを見事に生身の人間として表現した。「漫画が大好き」と公言している橋本だからこその実写化への強いポリシーとはーー。

横、正面、上から…橋本環奈【インタビューカット集】

 本作で橋本が演じた菊野ケイは、ピンクボブがトレードマークの専門学校生。日商簿記検定2級合格を目指し日常生活を送る“普通”の女の子でありながら、殺し屋のアルバイトをしているというぶっ飛んだ側面を持つ。橋本は「映画化のお話をいただく前から原作が好きで読んでいたんです。とにかくケイちゃんが格好良くて大好きだったので、わたしが演じられるんだ……とすごくうれしかった」とオファーを受けたときの感想を述べる。

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 ケイを演じるうえで橋本がこだわったのが、普通の女の子としての表現。「ケイちゃんは殺し屋としてものすごく有能なのですが、あまりバイオレンス感を出して、残虐な面が強調されると、実写として彼女の持ち味がなくなっちゃうと思ったんです」と役へのアプローチ方法を明かす。「だからこそ、簿記の試験を頑張ろうとしていたり、通学中の出会いに憧れたり、日常のケイちゃんを、リアリティーを持って表現しようと思いました」と語った。

 一時期ほどではなくなったが、人気漫画を実写化する流れはまだまだ多い。橋本も『銀魂』シリーズや、『斉木楠雄のΨ難』、『キングダム』シリーズ、『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』シリーズ、『今日から俺は!!』シリーズなど、漫画原作の実写化作品への出演は枚挙にいとまがない。

 なぜ橋本はここまで漫画の実写化作品への出演が多いのだろうかーー。この点について橋本は「漫画やアニメって、ファンはしっかりビジュアルとしてキャラクターをイメージしているので、多くの人は実写化という話が出ると批判的に考えると思うんです。わたし自身も漫画が本当に大好きなので『えーそれはないよ』と思うこともあります」と自身の考えを明かした。

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 実際、橋本が出演した作品でも、最初は二の足を踏んだものもあったという。「『キングダム』は、本当に素晴らしい作品になりましたが、最初はあの世界観を実写で表現することができるのか……と思ったので『本当にやるんですか?』と聞いたぐらい(笑)。『銀魂』で演じた神楽も、二次元感が強いので、無理だろうと思ったんです」。

 しかし実際、橋本が『キングダム』で演じた河了貂(かりょうてん)も『銀魂』で演じた神楽も、橋本ならではの味付けでキャラクターに命を吹き込んだ。この点について橋本は「一つ言えるのは、神楽も河了貂も、今回のケイちゃんも、ちょっとミニマムな感じがあるじゃないですか。わたし自身、自分にもそういうところがあると自覚しているので、寄せやすいのかなと思うんです」と分析した。

 もう一つ、橋本が漫画原作のキャラクターを実写化する際に大切にしているのが二次元と三次元のバランス。これは原作を愛しているからこそわかる感覚だという。「わたしは原作に愛情が持てない作品は受けないようにしているんです。読んだことがない作品でもオファーをいただいたらまず漫画を読みます。そこで作品のことが好きにならなければお断りしています。原作に失礼ですからね」と語ると「好きだからこそ『ここまで原作に寄せちゃうとわざとらしいな』とか『ここはもっとデフォルメしても、ファンは喜ぶだろうな』というのがなんとなく感覚としてつかめている気がします」と説明した。

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 こうしたギリギリのラインを表現するからこそ、橋本が演じるキャラクターは、原作ファンの心にすんなりと入っていくのだろう。「今回の作品は、原作より少しコミカルな要素が増えているなと感じました。そのぶん実写ならではのリアリティーが感じられて、楽しみながら演じることができました」と充実感をにじませた。(取材・文:磯部正和)

映画『バイオレンスアクション』は8月19日より公開

ヘアメイク Junko Morimoto(GON.)
スタイリスト  Hideo Suzue(H)

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