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東京国際映画祭が閉幕!グランプリは家父長制に迫るコソボの女性監督のデビュー作に

第34回東京国際映画祭

イザベル・ユペール「コソボの勇気ある女性監督の作品群に加わった素晴らしい作品です」
イザベル・ユペール「コソボの勇気ある女性監督の作品群に加わった素晴らしい作品です」

 第34回東京国際映画祭のクロージングセレモニーおよび審査委員記者会見が8日、TOHOシネマズ日比谷で行われた。最高賞に当たる「東京グランプリ/東京都知事賞」にはカルトニア・クラスニチ監督の『ヴェラは海の夢を見る』が選出された。

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 『ヴェラは海の夢を見る』は、母国コソボとアメリカで映画について学び、ドキュメンタリーを手掛けてきたクラスニチ監督の劇映画デビュー作。手話通訳をしている中年女性・ヴェラが、夫の突然の自殺にとって窮地に追い込まれたなか、男性中心に回っている世界に負けずに挑んでいく姿を描いた。

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 審査委員長を務めたイザベル・ユペールは「夫を亡くした女性を繊細に描くとともに、家父長制という構造に迫る映画。コソボの勇気ある女性監督の作品群に加わった素晴らしい作品です」と高く評価。クラスニチ監督は「東京と日本は私にとっては夢、そして夢のような映画の国です。この映画祭に初めて参加するコソボ映画だったということも大変光栄です。グランプリを受賞したことを知り、喜びのあまり泣いてしまいました」とビデオメッセージを寄せると「ありがとう東京、ありがとう日本」と思いを述べた。

 映画祭を締めくくるにあたり、ユペールはコンペティションに選出された15作品に触れて「最も強く感じたのが映画の多様性の豊かさでした」と語る。「以前は文化を民俗的に捉えることが多かったのですが、今回の作品は本当にイメージが現代的。特にグランプリの『ヴェラは海の夢を見る』、審査員特別賞の『市民』、最優秀女優賞の『もう一人のトム』の主人公はみな女性で、過酷な運命が描かれています。彼女たちは勝ち負けにかかわらず、未来に目を向けている。とても“いま”を描いており、そんな作品の審査を任されて光栄でした」と総評した。

 そのほか、今年から設立された新人監督賞である「Amazon Prime Video」テイクワン賞にはキム・ユンス監督の『日曜日、凪』、同賞の審査委員特別賞には瑚海みどり監督の『橋の下で』が選出。審査を務めた行定勲は「審査会は3時間に及ぶほど、出品された9作品はみな力のある作品ばかり。改めて映画は比べるものではなく、それぞれ心動かされたところを語るものだと感じました。そしてそうした時間はとても美しい」と作品に賛辞を送った。(磯部正和)

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受賞結果は以下の通り

東京グランプリ/東京都知事賞:『ヴェラは海の夢を見る』カルトリナ・クラスニチ監督
審査員特別賞:『市民』テオドラ・アナ・ミハイ監督
最優秀監督賞:『ある詩人』ダルジャン・オミルバエフ監督
最優秀女優賞:『もうひとりのトム』フリア・チャベス
最優秀男優賞:『四つの壁』アミル・アガエイファティヒ・アルバルシュ・ユルドゥズオヌル・ブルドゥ
最優秀芸術貢献賞:『クレーン・ランタン』ヒラル・バイダロフ監督
観客賞:『ちょっと思い出しただけ松居大悟監督
「アジアの未来」作品賞:『世界、北半球』ホセイン・テヘラニ監督
Amazon Prime Video テイクワン賞:『日曜日、凪』キム・ユンス監督
Amazon Prime Video テイクワン賞審員特別賞『橋の下で』瑚海みどり監督

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