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『サマーウォーズ』から『竜とそばかすの姫』へ!仮想世界<U>トリビア

『竜とそばかすの姫』よりインターネット上の仮想世界<U(ユー)>
『竜とそばかすの姫』よりインターネット上の仮想世界<U(ユー)> - (C) 2021 スタジオ地図

 本日(7月16日)より公開中の細田守監督の新作『竜とそばかすの姫』。本作の見どころの一つが、同日、日本テレビ系・金曜ロードショー枠で放送される『サマーウォーズ』(夜9時~10時54分)にも登場する仮想世界。主人公の女子高校生すずをはじめ50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>にまつわるトリビアを紹介します。

【写真】50億人以上が集う仮想世界<U>

 本作は、母の死をきっかけに歌うことができなくなった17歳の内藤鈴(すず/声:中村佳穂)が、仮想世界<U>の中で成長していく物語。<As(アズ)>と呼ばれる分身・ベルとして<U>に参加し、その歌声でたちまち世界に注目されていくすずと、<U>の世界で忌み嫌われる竜の姿をした謎の存在(声:佐藤健)との出会いが描かれる。

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 <U>とは、この世の知性を司る5人の賢者「Voices」によって創造された究極の仮想世界。『サマーウォーズ』では仮装世界<OZ>で起こる騒動に巻き込まれる高校2年生の少年の戦いが描かれたが、<OZ>の利用者数が10億人以上だったのに対し、『竜とそばかすの姫』の<U>は50億人以上にのぼる。細田監督は、<U>について以下のように説明している。

 「<U>は、インターネットの仮想世界で、一人一人が<As(アズ)>という自分の分身を持ち、まったく別の人生を生きて、世界を変えることができる空間です。単に自分の<As>がいるだけではなく、個人の生体情報を読み取るデバイス、ボディーシェアリング技術という本当に自分がその世界に入ったかのような技術が現実にもできようとしているのですが、その技術を使って、自分自身とアバターが一心同体のように繋がりを持った世界です。現実にも起こりうることをフィクションの世界で先取りして、僕らのインターネット技術が加速するとどのようなことが起こるのか、いろんな調査をした上で描いています」

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 <U>のコンセプトアートを担当したのは、ロンドン在住の新進気鋭のイギリス人建築家・デザイナー、エリック・ウォン。<U>のCG作画監督に、『デジモンアドベンチャー/ぼくらのウォーゲーム!』以降、細田作品のメインスタッフとしてすべての作品に参加してきた山下高明

くじらは『サマーウォーズ』『バケモノの子』などの細田作品にも登場

 この<U>の壮大な世界観、映像美が本作の目玉となるが、ここで豆知識を紹介。「ようこそ、<U>の世界へ」のアナウンスを担当しているのは、アナウンサーの水卜麻美。さらに、ベルのコンサートシーンを盛り上げているのは、同じくアナウンサーの桝太一。竜の城とくじらのデザインを手掛けたのは、「ファイナルファンタジーXII」の背景アートディレクターを務めたイラストレーター、アートディレクターの上国料勇

 <As>の中でひときわ目を引く人気YouTuberコンビ、ひとかわむい太郎&ぐっとこらえ丸(声:宮野真守の一人二役)のキャラクターデザインは、『サマーウォーズ』でヒロイン夏希の又従兄弟・佳主馬のアバター、キングカズマ(ウサギ型アバター)を担当した岡崎能士と、主人公・健二の仮のアバター、仮ケンジ(リス型アバター)を担当した岡崎みなの共作によるもの。共に、細田監督作品への参加は『サマーウォーズ』以来10年ぶりとなり、岡崎は自警団のジャスティスなど他の<As>も数多くデザインしている。その他、イラストレーターのイケガミヨリユキや、漫画家のippatuなど多様性あふれる<U>のようにジャンルを越えてさまざまなクリエイターが参加している。

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宮野真守が一人二役に挑むYouTuberコンビ、ひとかわむい太郎&ぐっとこらえ丸

 無数のアバターがひしめき、奇想天外な映像が広がる<U>の世界。『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』(2000)から21年、『サマーウォーズ』から12年、細田監督が描いたインターネットの世界がどのように進化を遂げたのか。見比べるのも一興だ。(編集部・石井百合子)

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