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永作博美、井浦新とベビー用品買いに行く“役積み”「写真を撮られたら」とドキドキ

ドキドキしていました…永作博美
ドキドキしていました…永作博美

 女優の永作博美が23日、都内で行われた映画『朝が来る』の初日舞台あいさつに来場、河瀬直美監督の指示で夫役の井浦新と二人っきりでショッピングに行ったことを明かし、「もし一般の方に写真を撮られたら」と笑ってみせた。この日は共演者の井浦、蒔田彩珠浅田美代子、河瀬監督も来場した。

【写真】永作博美が俳句を披露!イベントの様子

 直木賞作家・辻村深月の小説を映画化した本作は、特別養子縁組で男児を迎えた夫婦と、子供を手放す幼い母親の葛藤と人生を描き出すヒューマンドラマ。カンヌ国際映画祭公式作品「CANNES 2020」にも選出されている。

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 河瀬監督の独特な演出方法として、撮影に入る前に実際にその人物として同じ環境でしばらく生活した上で役になりきることを要求する“役積み”というメソッドがある。その一例としてこの日のイベントでは、赤ん坊を出迎えるシーンでの赤ん坊のための肌着やよだれかけ、バッグなどもすべて、夫婦役の井浦と永作が選び、撮影現場に持ち込んだという話が明かされた。

 「普段なら美術監督が現場に持ってきてくれるんですが、今回は赤ん坊のものは全部、自分たちで選んで持っていきました」と切り出した永作に対して、河瀬監督も「そら当たり前やな」とこともなげに返答。永作たちはショッピングモールや生地屋などをまわってベビー用品を探し回ったというが、そこにスタッフや監督などがついていくことはなく、もちろんカメラもまわっていなかったそうで、永作も「もし一般の方に写真を撮られたらと思って、ドキドキしていました」と笑ってみせた。

 河瀬監督によると、“役積み”というメソッドは『萌の朱雀』(1997)の時から始まっていたという。「主演の尾野真千子を見つけた時、彼女はまったく演技経験が無い中学生でした。でも毎日、シーンを積み重ねていく順撮りをしていくうちに、この子の中に宿っていくものが見て取れたんです。これで順撮りは外せないなと思ったんです」とそのルーツを語った。

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 さらに、最後のあいさつを求められた永作に、河瀬監督から「ここで一句を」というリクエストが。それは永作が行った“役積み”の実例を見せてほしいという河瀬監督のリクエストであったが、永作はその背景を「(役のままでいるために、移動の時に)自分に戻りたくなかったので、道中で俳句を作っていたんです。季語を調べるのにも時間がかかりますし。その時に作った俳句は破ってしまいましたが、今回、もう一度作ってとミッションがあったので」と説明。そんな永作が披露した俳句は「秋雨も 祝福になり 会いたくて」というもので、河瀬監督も「すばらしい!」と笑顔を見せていた。(取材・文:壬生智裕)

映画『朝が来る』は全国公開中

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