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映画配給会社を救え!15日より緊急プロジェクト開始

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「Help! The 映画配給会社プロジェクト」ロゴ
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 新型コロナウイルスの影響で映画業界が困難な時代を迎えるなか、独立系配給会社が非常事態を乗り越えるための緊急対策として「Help! The 映画配給会社プロジェクト」を立ち上げ、各配給会社が自社の過去作品を配信するサービスを5月15日15:00より開始。アピチャッポン・ウィーラセタクン(タイ)、アルノー・デプレシャン(フランス)、イザベル・コイシェ(スペイン)、シャリファ・アマニ瀬々敬久(日本)、ツァイ・ミンリャン(台湾)、パーシー・アドロン(ドイツ)、バフマン・ゴバディ(クルド)、マチュー・アマルリック(フランス)、モフセン・マフマルバフ(イラン)、ワン・ビン(中国)ら38名20地域の映画人から動画メッセージが寄せられた。

世界の映画人からの応援動画<全編>

 現在、映画業界では全国のミニシアターを救うためのクラウドファンディング「ミニシアター・エイド基金」や署名運動「SAVE the CINEMA」が進められてきているが、そのミニシアター作品を上映する独立系配給会社もまた深刻な状況を迎えている。「Help! The 映画配給会社プロジェクト」は、独立系配給会社のキノローグ、クレストインターナショナル、ザジフィルムズ、サニーフィルム、セテラ・インターナショナル、チャイルド・フィルム、ミモザフィルムズ、ムヴィオラの8社が発起人となり、開始したプロジェクト。コロナが映画業界にもたらす影響が長きにわたることを想定し、15日に発表されたステートメントでは下記のように今の状況を訴えている。

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 「映画館に観客が行けない今、独立系配給会社にはほとんど収入がありません。しかし、私たちがここで倒れては、ミニシアターに映画を届けることができなくなり、世界の映画人が日本の観客に映画を見てもらう機会が失われてしまいます。そして小さな会社といえど、私たちにも大切なスタッフがいて、字幕翻訳者、グラフィックデザイナー、予告編制作者、webデザイナー、パブリシスト、通訳など多くの仕事仲間がいるのです。もちろん、国や自治体の補償を訴えることも大切ですが、待っていては倒産する配給会社も出るでしょう。私たち自身の足で立って、歩かなければなりません」

 この状況を乗り切る緊急対策として、アップリンク・クラウドを配信サービスとして各配給会社が自社の過去作品をパックにして配信するサービスが発足(配給会社により作品数が異なるため配信期間、料金も異なる)。第一弾は5月15日15:00より5社による90作品を配信、第二弾として5月22日15:00より8社が配信を予定している。

Help! The 映画配給会社プロジェクト
応援動画に参加の映画人

 参加会社には、配信メンバーとして彩プロ、アンプラグド、エスパース・サロウ、オンリー・ハーツ、クレストインターナショナル、ザジフィルムズ、サンリス、シンカ、セテラ・インターナショナル、ハーク、マジックアワー、ミモザフィルムズ、ムヴィオラの13社、賛助メンバーとしてキノローグ、サニーフィルム、チャイルド・フィルム、ドマ、ノンデライコ、パンドラ、ユナイテッドピープルの7社が名を連ねている。第一弾の各配給会社見放題パック配信先、ステートメント全文は以下の通り。(編集部・石井百合子)

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【第一弾5月15日15:00~配給会社別見放題配信パック】

クレストインターナショナル:https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2409/
ザジフィルムズ:https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2410/
セテラ・インターナショナル:https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2411/
ミモザフィルムズ:https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2412/
ムヴィオラ:https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2413/

【ステートメント全文】

 新型コロナウィルスの影響で、日本全国の人々、そして事業者の誰もがかつてない難局を迎えています。それは映画業界も同様です。13の特 定 警 戒 都道 府 県では映画館の休館がさらに続き、緩和容認や解除となった34県でも休館を続けざるを得ない映画館があり、再開できても以前のような集客は不可能で、やがてくる「第二波」「第三波」も想定すると、映画界にとって「コロナの時代」は長くなると覚悟せざるを得ません。このような状況の中で、小規模映画館<ミニシアター>を守るための「ミニシアター・エイド基金」や、日本映像職能連合(映職連)の政府への補償要望書の提出など、数々のアクションが始められましたが、私たち、独立系配給会社も、この難局を乗り越えるために何をすべきか模索してきました。

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 配給会社は、映画館や監督・俳優たちと違って、直接的に観客と触れ合うことの少ない、黒子の存在です。洋画の場合で言えば、まず映画を発見し、買い付けをし、日本全国の映画館に上映を依頼し、宣伝し、映画を公開し、DVD・VOD・テレビでも映画を見てもらえるように活動します。そして、大手配給会社と比べると、独立系配給会社は収益の多くを映画館収入から得ており、その映画館の多くは、小さくとも存在感のある全国のミニシアターです。また、アメリカ映画や邦画だけでなく世界中のさまざまな地域の映画を紹介している点も独立系の特色です。収益から製作者にお金を戻すことで、世界中の製作者の次の映画への一助ともなってきました。

 映画館に観客が行けない今、独立系配給会社にはほとんど収入がありません。しかし、私たちがここで倒れては、ミニシアターに映画を届けることができなくなり、世界の映画人が日本の観客に映画を見てもらう機会が失われてしまいます。そして小さな会社といえど、私たちにも大切なスタッフがいて、字幕翻訳者、グラフィックデザイナー、予告編制作者、webデザイナー、パブリシスト、通訳など多くの仕事仲間がいるのです。もちろん、国や自治体の補償を訴えることも大切ですが、待っていては倒産する配給会社も出るでしょう。私たち自身の足で立って、歩かなければなりません。

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 私たちの財産は、映画しかありません。世界の多様な映画です。配信で、そうした多様な映画を見てもらうことで観客の力を借り、この難局を乗り越えたいと思うのです。配信は過去作に限り、あくまで新作は映画館で公開してミニシアター映画館の収益を確保しながら、過去作の配信によって少しでも経営を安定させ、映画館や仕事仲間達と築いてきたこの事業の継続を目指したいと考えています。そしてこのプロジェクトによって、今まで見えにくかった「映画配給」という仕事を一般の方々にも知っていただき、各配給会社の個性も感じていただきながら、いま、世界中の国々が物理的な鎖国状況にある中で、映画で世界とつながることの価値を感じていただけたらと願っています。

2020年5月「Help! The 映画配給会社プロジェクト」発起人:キノローグ、クレストインターナショナル、ザジフィルムズ、サニーフィルム、セテラ・インターナショナル、チャイルド・フィルム、ミモザフィルムズ、ムヴィオラ

世界の映画人からの応援動画メッセージ@Help! The 映画配給会社 プロジェクト(第一弾) » 動画の詳細
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