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堺雅人主演作で、山田洋次監督の遺伝子を受け継ぐ女流監督がデビュー!

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連続で現場を共にして、信頼しあっている平松恵美子監督(左)と吉行和子
連続で現場を共にして、信頼しあっている平松恵美子監督(左)と吉行和子

 21日、セルバンテス文化センター東京で開催された第25回東京国際女性映画祭で、来年3月公開予定の映画『ひまわりと子犬の7日間』が上映され、吉行和子平松恵美子監督が出席した。

映画『ひまわりと子犬の7日間』場面写真

 「日本の女性監督の輩出」を目標に1985年に誕生し、今年で25回目を迎える東京国際女性映画祭。近年の映画業界では次々と女性監督が誕生し、さらに業界で働く女性も急増していることから、映画祭の役割は達成されたとみなされ、映画祭は今回がフィナーレ。この日上映された『ひまわりと子犬の7日間』は、動物管理所を舞台に、シングルファーザーの保健所職員・彰司(堺)と命がけでわが子を守ろうとする母犬の物語を描いた物語。平松監督は山田洋次監督の右腕として、映画『武士の一分(いちぶん)』『母べえ』などで助監督・共同脚本家をつとめた経歴を持ち、本作が監督デビューとなる。

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 吉行と平松監督は、12月公開の『東京家族』、そして来年3月公開の本作と、2本連続で現場を共にしている。「(今年の)1月の終わりくらいに吉行さんのアフレコを終えまして。これで(劇中での)宮崎弁を忘れてください、お疲れさまでしたとあいさつしたその翌日に、山田組(の助監督)として山田監督と一緒に吉行さんにお会いして。『東京家族』に出演してくれませんかとお願いするというものすごい展開になっていたんですが」と笑いながら切り出した平松監督に、吉行も「昨日まで監督だったのに、監督って言おうにも山田監督もいらっしゃるんで、何と呼んで良いのか分からなくて」と述懐。すかさず平松監督は「あっという間に平松さんに降格しました」と自虐的なジョークを発し、会場を沸かせた。

 とはいえ、「落ち着いているけれども根性のある監督。現場でもスタッフにおじけずに意見をはっきりとおっしゃっているのを見て、監督ってそれくらいでないとできないなと改めて思いました。そういう意味でも女性監督は尊敬します」とコメントする吉行は、平松監督に対して全幅の信頼を寄せている様子だ。

 松竹で女性監督がデビューするのは、1962年の田中絹代監督作『お吟さま』以来のこと。「山田監督とは付き合いが20年くらいになるので、どことなく(家族を描く)テイストは似ているかもしれません」と語る通り、山田洋次監督の遺伝子を受け継ぐ女流新人監督の誕生に、今から期待が高まる。(取材・文:壬生智裕)

映画『ひまわりと子犬の7日間』は2013年3月9日より宮崎で先行公開、3月16日より全国公開

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