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サブカルだった「踊る大捜査線」が国民的人気シリーズに!本広克行監督、15年間の思いを「新たなる希望」に託す

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15年間、「踊る大捜査線」のメガホンを取ってきた本広克行監督
15年間、「踊る大捜査線」のメガホンを取ってきた本広克行監督

 本広克行監督が、完結編となる映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の公開を受け、15年間メガホンを取ってきた「踊る大捜査線」シリーズの制作秘話を明かした。

映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』写真ギャラリー

 1994年に放送された連続ドラマ「お金がない!」の7話と10話でメガホンを取り、織田裕二とタッグを組んでいた本広監督。1997年に放送された連続ドラマ「踊る大捜査線」の監督に決まったのは、「お金がない!」のときに何かはじけるものを感じたという織田からの逆指名がきっかけだった。

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 プロデュースを手掛けた亀山千広は、「ロングバケーション」をヒットさせたばかり。「作りたいものを作りなよ。いろいろバックアップするから」と言われたという本広監督は、「ビデオにするつもりはない」と言われたのをいいことに、放送1回のためにしか使うことのできないクラシック、アニメの楽曲を多用し、テレビではまだそんなに有名ではなかったキャストたちのアドリブを、どんどん膨らませ、自由な演出を展開。織田の直感は的中し、本広監督のセンスがサブカルチャーを好む人たちの心に火を付け、「踊る大捜査線」シリーズは国民的人気シリーズへと発展していった。

 「メインストリームの大きな映画よりも、ちまっとした手作り感のあるものが好きなんですよね」と今もサブカルチャーへの造詣が深い本広監督。興行収入173億5,000万円の爆発的ヒットを記録した映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』の後、『交渉人 真下正義』『容疑者 室井慎次』といったスピンオフ作品を経て、劇場版「踊る大捜査線」として7年ぶりに公開された『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』について、「あれは『踊る大捜査線』というよりもむしろ、青島俊作のスピンオフなんですよ」と明かす。

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 「『踊る大捜査線』は大きな実験室だった」とも振り返る本広監督は、「THE MOVIE 3」の実験で、「青島さんの話だけっていうのは、やっぱり観たものはもの足りない。やっぱり室井さんにもガッと来てほしいし、すみれさんにもガッと来てほしい。やっぱりそれが『踊る大捜査線』」と実感したという。「今回は間違いなく、みんなが喜ぶものを詰め込みました」と「THE FINAL」に自信を見せる。

 完結編には、「スター・ウォーズ」シリーズのエピソード4の原題に付けられた副題「A New Hope」から取り、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』とタイトルが付けられた。織田裕二演じる青島俊作と柳葉敏郎演じる室井慎次を軸に、所轄と官僚、組織社会でのジレンマを描き出してきた「踊る大捜査線」シリーズ。本広監督は「『新たなる希望』というタイトルは、今苦しんでいるいろいろな組織、日本の社会全てに掛かっています。ちゃんとした希望というか、理想を持った人たちが歩んでいける社会になったらいいという思いで作りました」と完結編に込めた思いを明かした。(取材・文:編集部 島村幸恵)

映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』は全国公開中

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