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絵本画家・いわさきちひろの初ドキュメンタリー映画が公開!山田洋次監督がエグゼクティブプロデューサー

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映画『いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~』ビジュアル
映画『いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~』ビジュアル - 「ガーベラを持つ少女」いわさきちひろ作(1970年ごろ)

 ベストセラー「窓ぎわのトットちゃん」の絵などで知られる絵本画家いわさきちひろの、初となるドキュメンタリー映画『いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~』が7月より全国順次公開される。『男はつらいよ』の山田洋次監督がエグゼクティブプロデューサーを務め、3年に及ぶ取材から浮かび上がってきた、知られざるいわさきちひろ像をとらえた作品だ。

 子どもをテーマに描き続けたいわさきちひろは、55歳で急逝するまでに9,400点を超える作品を残した絵本画家。没後40年近くたった現在も根強い人気を誇っており、「窓ぎわのトットちゃん」や小川未明の童話の挿絵などは今でも書店の棚で見掛けることができるだけでなく、作品が常設で展示されているちひろ美術館・東京や安曇野ちひろ美術館には多くのファンが訪れている。

 そんな、誰もが知っている絵本画家でありながら、いわさきちひろが波乱の人生を歩んだことを知っている人は少ない。戦争ですべてを失った27歳当時、バツイチ・家なし・職もなしだったいわさきちひろの半生を、本作では戦前の彼女を知る近親者ほか、「窓ぎわのトットちゃん」の著者である黒柳徹子や、スタジオジブリ高畑勲といった関係者の証言でつづっている。

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 柔らかい絵柄からは想像もできないほどの壮絶な人生。そこから浮かび上がるのは、不屈の精神を持つ一人の女性の姿だ。エグゼクティブプロデューサーの山田監督から、いわさきちひろの生涯を聞いて衝撃を受けたという本作の海南友子監督は、「ちひろの生きる強さに、彼女の絵の印象が180度変わった」と語る。

 本作には3年にも及んだ取材で得た、家族さえ知らなかったエピソードや、埋もれていた夫・松本善明氏からのラブレター、展示されたことのない貴重なデッサンや原画などもたっぷり収録。子どもの心の内面を描いた「感じる絵本」という新境地をひらき、常に挑戦を続けていたいわさきちひろの、その思いの一端に触れることができるドキュメンタリー映画に仕上がっている。(編集部・福田麗)

映画『いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~』は7月、全国順次公開
ドキュメンタリー映画公開記念展「ちひろ 27歳の旅立ち」は5月8日まで安曇野ちひろ美術館にて、5月23日~8月26日までちひろ美術館・東京にて開催

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