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王道なのに新鮮!? 時代劇と西部劇の意外な共通点

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名匠・マキノ雅広監督による時代劇映画『次郎長三国志』より
名匠・マキノ雅広監督による時代劇映画『次郎長三国志』より - (c)東映

 歴史あるジャンルながら現代も新作が作り続けられ、世界中から愛される時代劇と西部劇という両ジャンルの、今だからこそ楽しめる共通ポイントを探ってみた。

 日本に侍がいた時代の時代劇と、アメリカ・西部開拓時代の西部劇。時代劇と西部劇は、舞台は違えど共通点がたくさんある。『七人の侍』と『荒野の七人』など、黒澤明の時代劇が何度も西部劇としてリメイクされたのもその証拠。両ジャンルの共通点として、まず挙げられるのは登場人物だろう。主人公は寡黙な流れ者、もといミステリアスなアウトロー。もしくは仲間同士であっても、主人公たちは堂々とお天道様の下を歩くようなタイプでは決してなく、大抵はやさぐれた野郎どもである。それでも、『ワイルドバンチ』や『次郎長三国志』などで描かれるキャラクターは人間味があり魅力的。いかにも悪どい敵役が存在するのもお約束だ。

 また、時代劇と西部劇のアクションは、片や剣、片や拳銃と、手にする武器は異なるが、そのすご技も見どころだ。スターたちの剣さばきや銃さばきに圧倒される反面、度を超えた離れ業も楽しめる。『座頭市』シリーズの勝新太郎演じる市のあらゆるものを真っ二つにする剣さばき、『勇気ある追跡』のジョン・ウェインの馬上での二丁拳銃遣いなど、あっと驚くアクションが登場。映像技術で魅せるアクション大作とは違い、今だからこそ斬新なものに映る。

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 活劇としてはもちろん、ドラマとして観ても楽しめる『駅馬車』(1939年版)や『羅生門』といった名作もある。このような、ライバルとの友情や人間模様、恋愛といったエピソードを絡め、男の生きざまを描いた秀逸なストーリーの作品を好むファンも多い。そういった時代劇や西部劇であっても、やはり登場人物の魅力的なキャラクター、またはアクションが欠かせない。

 最近では時代劇も西部劇も、個性的な作品が数多く作られるようになってきた。昨年公開されたSF西部劇『カウボーイ&エイリアン』、西部劇と時代劇の両方のジャンルを融合させた『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』などは、王道の西部劇や時代劇とは異なる面白さがある。今年は、『47RONIN』や『ジャンゴ・アンチェインド(原題) / Django Unchained』といった作品が公開される。今後、西部劇や時代劇がどのような新機軸を見せるのかにも注目していきたい。(岩永めぐみ)

映画『次郎長三国志』は3月22日(木)よる7:00よりWOWOWにて放送

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