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アカデミー賞ドキュメンタリー部門のレセプションに潜入!マイケル・ムーアが司会を務め大人気!

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アカデミー賞ドキュメンタリー部門のレセプションで大人気だったマイケル・ムーア
アカデミー賞ドキュメンタリー部門のレセプションで大人気だったマイケル・ムーア - 写真:明美・トスト/Akemi Tosto

 米西海岸時間2月22日(水)夜、ビバリーヒルズにあるアカデミー本部でアカデミー賞ドキュメンタリー部門にノミネートされた候補者たちを集め、関係者のレセプションと試写会が行われた。

 今年のアカデミー賞ドキュメンタリー部門にノミネートされたのは長編・短編各5本ずつ。ドキュメンタリー映画のシンボルともいえるマイケル・ムーア監督がイベント・ホストを務める。トレード・マークの野球帽で登場したムーア監督は、さっそく候補者たちやその家族に引っ張りだこ。監督いわく、イベントへ来るための6時間のフライト中もたまたま空いていた隣の席に、かわるがわる人が座りにきたと言っていた。「見知らぬ人が僕と話しを切り出す時は大体、『ドキュメンタリーにしてほしい話があるんですよ!』っていうセリフで始まるね」と言って笑っていた。

 さて、ドキュメンタリー部門は今年もたくさんの力作・問題作がそろい。東日本大震災を扱った短編『津波そして桜』もその1本である。同作の製作指揮と監督であるキラ・カーステンセンさんとルーシー・ウォーカーさんも今夜のイベントに出席、ドキュメンタリーを作ったいきさつを語ってくれた。

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 去年3月、ルーシーさんは別のドキュメンタリー映画のプレミアのために広島を訪れることになっていたという。しかし出発を数日後に控えていたときに東北で大震災が発生。当然ルーシーさんの映画のプレミアも公開も無期延期となってしまった。だが彼女は震災が起こって間もない東北へ飛び、ドキュメンタリー撮影をすることにしたのである。核の恐ろしさを訴える映画も作っているルーシーさんにとって、震災の被害に加え放射能問題にも苦しめられている東北で「復興を目指して頑張る日本の人たちの助け合いの精神を描きたかった。人間が力を合わせて支え合っていくことがどれほど素晴らしいかという事を見ている人たちに伝えたかった」と話す。

 この後、司会のムーア監督はドキュメンタリー映画が持つパワーについて語った。今年の長編ドキュメンタリー賞候補作品『パラダイス・ロスト3:パーゲトリー(原題)/Paradise Lost 3/Purgatory』は、20年間もアーカンソー州の刑務所に入れられていた3人の青年の無罪放免を立証するきっかけとなり、また短編ドキュメンタリー映画『インシデント・イン・ニュー・バグダッド(原題)/Incident in New Baghdad』のおかげでウィキリーク論争で米政府から闇に葬られかけていた事実、米軍がバグダッド市民に働いた残虐行為にスポットライトが当たることとなったと話した。

 とにかく万人にドキュメンタリー映画を見てもらいたいとムーア監督は話す。大きな映画スタジオにまかせず、映画ファン個人個人が地元の劇場に働きかけ、ドキュメンタリー映画を定期的に上映してほしいと頼むことから始めてほしいと語っていた。(文・取材:明美・トスト/Akemi Tosto)

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