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アカデミー最有力作品の『父親たちの星条旗』のキャスト、イーストウッド監督にドキドキ

第19回東京国際映画祭

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左から原作者ジェイムズ・ブラッドリー、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ
左から原作者ジェイムズ・ブラッドリー、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ

 『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞に輝いたクリント・イーストウッド待望の監督作品『父親たちの星条旗』で主人公である3人のうち2人の兵士を演じたジェシー・ブラッドフォードと、アダム・ビーチ。そして本作の原作者であるジェイムズ・ブラッドリーが来日した。

 第二次世界大戦で多くの犠牲者を出した激戦地である硫黄島……。クリント・イーストウッドが、日米両国から見た硫黄島を描いた映画史上初の2部作<硫黄島プロジェクト>第1弾が『父親たちの星条旗』だ。硫黄島の戦いで、世界的に有名になった6人の米兵が国旗を掲揚している写真。この写真に写った6人のうち生還した兵士3人は、アメリカ政府にマスコットのように利用されていた……。アメリカ側の視点で硫黄島が描かれている本作では、英雄と呼ばれた3人の兵士のその後を描いている。

 自ら経験したことのない戦争をリアルに演じたジェシーとアダムは、撮影までの多くの時間を費やした。アダムは「2週間もの長いあいだ、戦争の資料やドキュメンタリーを見ていると、まるで終わらない悪夢をみている気分になってしまいました」と語った。

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 また、ジェシーはイーストウッド監督の演出について「役が決まった日から、僕たち役者をとにかく信用してくれる監督。一切の演技をまかされるというのは俳優にとって非常に恐ろしいことではあるけど、僕は逆に楽しめた。そして、撮影が終わった後はこれ以上ない自信がついていたよ」と絶賛した。それに付け足すようにアダムが、「監督は、すべてワンテイクで撮っていくんだ。これって、役者にとっては本当に恐怖! いつもびくびくしながら撮影していたよ!」とおどけると会場からは笑いが起こった。

 写真に映っていた兵士のひとりであるライアン・フィリップが演じた“ドク”を父に持ち、本作の原作者であるブラッドリーは、「どんな国でも、どんな戦争でも、子どもを亡くす母親の涙は同じです。国と国との戦いではなく、人と人との戦争。すべての戦争は“civil war(市民による戦争)”なのです」と訴えた。

 「本当ならもっと生きられたであろう人々……、戦争が人間に与える影響とは?」“硫黄島”への思いをこめ、72歳のクリント・イーストウッドが挑戦した硫黄島2部作の第2弾『硫黄島からの手紙』は、10月28日に公開される本作『父親たちの星条旗』に続き、12月9日に公開される。

『父親たちの星条旗』は、10月28日より丸の内プラゼールほかにて公開
『父親たちの星条旗』公式サイトwwws.warnerbros.co.jp

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